市販されているゴルフクラブの総重量はドライバーで260g~320gのモデルが多く販売されていて、モデルごとに使用して欲しいゴルファーを設定して製造されています。ゴルフクラブ選びには自分のヘッドスピードとスイングタイプを把握して自分にに合ったゴルフクラブ・シャフトを選ぶことが重要です。
ヘッドスピード・ドライバーの飛距離・シャフトの目安
ドライバー基準によるヘッドスピードと飛距離、目安のドライバーのシャフトの重量・FLEXと総重量を一覧にしてみました。
ヘッドスピード | ドライバーの飛距離 | ドライバーのシャフト重量・FLEXの目安 | ドライバーの総重量の目安 |
---|---|---|---|
~34m/s | 130ヤード~150ヤード | 30g台/L | 265g前後 |
34m/s~36m/s | 150ヤード~170ヤード | 30g台/L 30g台/A 30g台/R2 | 270g前後 |
36m/s~38m/s | 170ヤード~190ヤード | 30g台/A 30g台/R2 30g台/R 40g台/R | 280g前後 |
38m/s~40m/s | 190ヤード~210ヤード | 40g台/R 40g台/SR 40g台/S 50g台/R 50g台/SR | 290g前後 |
40m/s~42m/s | 210ヤード~230ヤード | 50g台/SR 50g台/S | 300g前後 |
42m/s~44m/s | 230ヤード~250ヤード | 50g台/S 60g台/S | 310g前後 |
44m/s~46m/s | 250ヤード~270ヤード | 60g台/S | 315g前後 |
46m/s~48m/s | 270ヤード~290ヤード | 60g台/S 70g台/S | 320g前後 |
48m/s~ | 290ヤード~310ヤード | 60g台/X 70g台/S 70g台/X | 325g前後~ |
ヘッドスピードとドライバーの飛距離には多少の誤差があります。
また、シャフトの重量・FLEXの目安についてもシャフトのタイプやトルクによって重量・FLEXを前後させた方が良い場合があります。
飛距離はスライスやフックを考慮せず、真っ直ぐ飛んだ時の総距離(ランを含む)です。特にスライスボールはゴルフクラブのフェースが開いているケースが多く、「ボールのバックスピンが多い」「打ち出し角が大きい」ため、ヘッドスピードに対して飛距離が出ないケースが多くなります。
ドライバーのヘッド重量
一般的なドライバーのヘッド重量は195g前後(±5g)で製造されています。このヘッド重量は、ボールの重量46gに対して最も効果的に反発するヘッド重量が200gのため、ほとんどのゴルフクラブのドライバーのヘッド重量は200g前後となっています。
一般的にシャフトが重くて硬いクラブには重めのヘッド、シャフトが軽くて柔らかいクラブには軽めのヘッドが装着されます。これはシャフトが重くて硬いクラブに軽めのヘッドを装着するとヘッドのバランスが軽くてシャフトがしなりにくいゴルフクラブになってしまい、逆にシャフトが軽くて柔らかいクラブに重めのヘッドを装着するとヘッドのバランスが重くてシャフトがしなりすぎるゴルフクラブになってしまうためです。
ヘッド重量とスイングの関係
ヘッド重量が重いゴルフクラブのメリットは、クラブ重量が重くスピンが掛かりにくいためロースピンで直進性が高いボールを打つことができます。逆にデメリットとしては、重すぎると振り切れずにヘッドスピードが落ちて飛距離が出なくなったり、スイングが安定せずダフリやトップが出る原因になります。
ヘッド重量が軽いゴルフクラブのメリットは、クラブ重量が軽く振りやすくなるためヘッドスピードが上がりやすくなります。また、ゴルフクラブが軽く楽にスイングができるためミート率が上がります。逆にデメリットとしては、ヘッドが軽いゴルフクラブはボールへの衝突エネルギーが小さく飛距離が伸びにくくなります。
ボールの飛距離が伸びるかどうかは、ゴルフクラブの重量に対するヘッドスピードの増加割合とミート率の改善割合により変化します。一概にゴルフクラブの重量が重い方が良い・軽い方が良いとは言い切れませんが、一般的にはレディース・シニア・体力が落ちてきたゴルファーは軽めのゴルフクラブ、ヘッドスピードが速い方は重めのゴルフクラブを選ぶと良いでしょう。
ドライバーとその他のクラブのセッティング
ゴルフクラブのセッティングには使用する全ゴルフクラブのバランスを取ることが重要です。一般的なゴルフクラブのセッティングでは長さが一番長いドライバーの総重量は最も軽く、長さが短くなるに従って総重量が重くなるように揃えます。
ドライバーとフェアウェイウッド・ユーティリティのシャフト重量
ドライバーとフェアウェイウッド・ユーティリティの一般的なセッティングでは、長さが一番長いクラブがドライバー、フェアウェイウッドはロフト角が大きくなるほど長さを短くし、ユーティリティも同じくロフト角が大きくなるほど長さを短くします。
シャフト重量については、一般的にはドライバーと同じ重量のシャフトでセッティングを行うことで、番手間の総重量の差が均等になりやすくなりシャフトの特性もドライバーに近くなるため、ボールの捕まりが良く打ちやすいセッティングとなります。ただし、ハードヒッターでフェアウェイウッドやユーティリティが得意な方はアイアンまでの流れを考慮してドライバーのシャフト重量よりも少し重めのシャフトでセッティングしても問題ありません。
ドライバーとアイアンのシャフト重量
ドライバーとアイアンのシャフトで相性の良い重量のセッティング例を一覧にしてみました。
ドライバーのシャフト重量 | アイアンのシャフト重量 | 具体的なシャフト例 |
---|---|---|
30g台 | 40g台~50g台 | オリジナルカーボン・MCI50 |
40g台 | 50g台~80g台 | MCI 60/70・N.S.Pro Zelos 6/7/8 |
45g台 | 60g台~90g台 | MCI 80BK・N.S.Pro 950GH neo |
50g台 | 90g台~100g台 | MODUS3 TOUR 105・Dynamic Gold 105 |
60g台 | 100g台~110g台 | MODUS3 TOUR 115・Dynamic Gold 115 |
70g台 | 120g台 | MODUS3 TOUR 120・Dynamic Gold 120 |
80g以上 | 130g以上 | MODUS3 TOUR 130・Dynamic Gold HT |
シャフトのタイプ
ゴルフクラブのシャフトは大きく5種類のタイプに分類されます。それぞれの特性には相性の良いスイングタイプがありますので、個々のスイングタイプに合わせたシャフトを選択することが重要です。
手元調子 ※自然に粘ってつかまりを抑えるタイプ
手元側がしなるタイプで、自然に粘ってつかまりすぎないシャフトを望まれる方に相性が良いシャフトです。
中調子(水平型) ※全体がしなりくせのないタイプ
手元から先端までしなるタイプで、全体が素直にしなってくせがないシャフトを望まれる方に相性が良いシャフトです。
中調子(谷型) ※しなり感があってスピードが出やすいタイプ
中央部分がしなるタイプで、しなり感がありながらつかまりすぎないシャフトを望まれる方に相性が良いシャフトです。
先中調子 ※自然に走ってつかまりやすいタイプ
先端側がしなるタイプで、自然に走ってつかまりやすいシャフトを望まれる方に相性が良いシャフトです。
中手元調子 ※しっかり感がありコントロールしやすいタイプ
手元側と先端側がしなるタイプで、しっかり感がありながらつかまえやすいシャフトを望まれる方に相性が良いシャフトです。
シャフトのフレックス
ゴルフクラブのシャフトの硬さはフレックスで表示されます。フレックスは柔らかい順に、L(レディース)、A(アベレージ)、R(レギュラー)、SR(スティッフ・レギュラー)、S(スティッフ)、X(エクストラ)の6種類に分けられます。
シャフトのフレックスの選び方
シャフトのフレックスの選び方の一つにヘッドスピードがあります。ただし、同じSシャフトでもシャフトの重量が変わるとシャフトの硬さが大きく異なりますので、ヘッドスピードに合った重量のシャフトを選んだ後にフレックスを決めると良いでしょう。
もう少し細かく自分に合ったシャフトを選びたい時は、お近くのゴルフショップに行って自分のヘッドスピード・スイングタイプに合いそうなシャフトを何種類か試打して、方向性・弾道の高さ・飛距離を確認しながらベストなシャフトを選ぶという方法があります。
まとめ
今回はヘッドスピードに合わせたゴルフクラブの選び方を解説しました。
ゴルフクラブは使用するゴルファーの「ヘッドスピード」と「スイングタイプ」に合っているかどうかで発揮される性能が大きく変わります。ゴルファーに合っていないゴルフクラブを使用した場合、「求める弾道や飛距離が出ない」「ゴルフボールが曲る」といったことが起こり、最悪その球筋を修正しようとしてスイングがおかしくなってしまうことが多々あります。
ゴルフクラブの選び方が分からない方は、一度お近くのゴルフショップの店員さんに相談してみましょう。