ゴルフクラブのグリップの交換手順と交換時に使用する小物、グリップの選び方を解説。

当サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。
グリップの特徴と使用する小物、交換手順を解説!

ゴルフクラブのグリップが経年劣化による硬化で「ボロボロ」「ネチャネチャ」「カチカチ」になっていたり、指や手のひらの形に削れたりしていませんか?ゴルフクラブのグリップ交換は「交換するグリップ」と「交換時に使用する小物」があれば自分で交換できます。

グリップ交換の簡単な流れを説明した後に、「使用する小物」「交換する手順」を解説していきますので、ゴルフクラブのグリップ交換を検討されている方は自分でグリップを交換してみませんか?

目次

グリップ交換の簡単な流れ

流れ
グリップ交換するゴルフクラブをピックアップする

最初にゴルフクラブのグリップの状態を確認し、「滑りやすいグリップ」「削れているグリップ」を中心に消耗しているグリップのゴルフクラブをピックアップします。

流れ
交換するグリップと使用する小物を用意する

「交換するグリップ」「グリップ交換専用カッター」「両面テープ」「交換用溶液」「パーツクリーナー」「キッチンペーパー」といった小物を用意します。

流れ
グリップを交換する

交換するグリップを「グリップ交換専用カッター」でカットして外し、流れ2 で購入した小物を使用してグリップを挿入し、最後にグリップが一直線になるよう調整して完成です。

グリップの種類

ゴルフクラブのグリップは、大きく「クラブ用(ウッド・アイアン)」と「パター用」に分かれます。また、「グリップの素材」「太さ」「重さ」「バックラインの有無」といった違いもあり、それぞれの違いと特徴を解説していきます。

クラブ用とパター用

ゴルフクラブのグリップには、クラブ用(ウッド・アイアン)とパター用に分かれていて、ルールではクラブ用のグリップの形状は横断面が「円形である」必要があり、パター用のグリップの形状は横断面が「凹凸がない」「左右対称」「全体の長さが概して同形」と定められています。パター用のグリップには三角形・四角形・五角形のグリップも販売されていますが、正常に挿入した状態であればルール違反にはなりません。また、中尺・長尺のパターにはグリップを2本挿入する場合もありますが、こちらも「両グリップとも横断面が円形」「両グリップの軸線をシャフトの軸線と一致させる」「両グリップの間は1.5インチ(38.1mm)以上離す」と定められています。

素材の違い

ゴルフクラブのグリップで使用される素材は、大きく「ラバー」「コード入り」「樹脂系(エラストマー)」の3素材となります。

ラバーグリップ

ラバーグリップはゴム製のグリップのことで、比較的柔らかめでコストパフォーマンスに優れたグリップの基本モデルです。ただ濡れると滑りやすいという特徴があります。

コード入りグリップ

コード入りグリップはラバーグリップに糸を入れたグリップのことで、ラバーグリップより硬くなり濡れても滑りにくいという特徴があります。グリップが硬いため力が入りやすく、グリップを強く握る男性に好まれるグリップです。

コード入りグリップには、全体に糸が入っている「フルコードグリップ」と利き手の反対側の手の部分のみにコードが入っている「ハーフコードグリップ」の2種類があります。コード入りでもソフトな握り心地を求める場合はハーフコードグリップを選びましょう。

樹脂系グリップ

樹脂系グリップはエラストマー系の樹脂を使用したグリップのことで、ラバーグリップよりソフトな握り心地で濡れても滑りにくいという特徴があります。粘り気がありカラフルなグリップが多いのも特徴ですが、高温に弱く、白や明るめのグリップは粘り気があるため汚れやすいというデメリットがあります。

太さの違い

ゴルフのグリップには様々な太さのものが販売されています。グリップの太さは外径を表す表記として男性用はM、女性用はLもしくはWが使用され、内径を表す表記として58・60・62のといった数字が使用されます。この内径を表す数字は、径が異なるシャフトにグリップを挿入したときに外径が同じ太さになるようグリップの肉厚を変えていることを意味していて、「内径が58のグリップとは少し細めの0.58インチのシャフトに挿入する少し肉厚のグリップ」「内径が60のグリップとは普通の太さの0.60インチのシャフトに挿入する一般的な厚さのグリップ」「内径が62のグリップとは少し太めの0.62インチのシャフトに挿入する少し肉薄のグリップ」という意味になります。よって、同じ太さのシャフトでグリップの太さを少し太くしたい場合は58のグリップを、少し細くしたい場合は62のグリップを選ぶと良いでしょう。ただ、グリップの厚さを変えるとグリップの重量も変わってしまうため、グリップ交換後のクラブのバランス(グリップを持った時のヘッドの重さ)が変化しますので注意が必要です。
※一般的には普通の太さのシャフトには普通サイズの60のグリップを挿入します。

また、上記の外径・内径とは別に太さの異なるグリップを製造しているメーカーもあります。例えばグリップシェアNO.1のGolf Prideは、通常の太さの「STANDARD」に加え、「JUMBO SIZE」「MID SIZE」といった太くて重いグリップも発売しています。一般的にはミッドサイズはスタンダードよりも少し太めのグリップで手の大きな方や握力が強い方に適しており、ジャンボサイズは握力が弱い方や手首の動きを抑えたい方に適したグリップです。

バックラインの有無

グリップのバックラインとはグリップの真裏の内側に手元から先端にかけて入っているゴムの突起のことで、バックライン有りのグリップをシャフトに挿入することでバックラインがグリップの外側に膨らみ、膨らんだバックラインを利き手の反対側の手の指に引っ掛けることでいつも同じ場所でグリップできるというメリットがあります。

一般的には、海外メーカーのゴルフクラブはバックライン無しのグリップが多く使用され、国内メーカーのゴルフクラブはバックライン有りのグリップが多く使用されています。

最近のウッド系のゴルフクラブはシャフトの先端にスリーブを装着し、スリーブの固定位置によってロフト・ライ角を調整できるモデルが多く発売されています。スリーブを使用したゴルフクラブのシャフトにバックライン有りのグリップを装着した場合、スリーブの固定位置を変えるとバックラインがクラブの真裏から横にズレてしまう場合があるため、スリーブの固定位置を頻繁に変える方はバックライン無しのグリップを選ぶと良いでしょう。また、同じようにウェッジでフェースを開いて使用する方もバックラインがクラブの真裏から横にズレてしまうため、同じようにバックライン無しのグリップを選ぶと良いでしょう。

グリップの断面図

バックライン有りのグリップ交換はバックライン無しのグリップ交換より難易度が高くなります。バックライン無しのグリップは横断面が円形のためグリップを挿入した後のグリップの向きをあまり気にしなくてもよく、バックライン有りのグリップはグリップを挿入した後にバックラインが一直線になるよう調整しないといけないため、初めてグリップ交換を行う場合はバックライン無しのグリップを選んだ方が出来栄えが良くなります。

重さの違い

ゴルフクラブはグリップの重さが変わるとクラブのバランス(グリップを持った時のヘッドの重さ)も変わります。例えば交換前のグリップよりも軽いグリップに交換した場合は、ヘッドバランスが重くなりゴルフクラブを振った時にヘッドが重くシャフトが少し柔らかく感じるようになります。逆に重いグリップに交換した場合は、ヘッドバランスが軽くなりゴルフクラブを振った時にヘッドが軽くシャフトが少し硬く感じるようになります。

例えば、挿入されているグリップが50g・総重量が300g・バランスがD0のドライバーを30gのグリップに交換すると総重量が280g・バランスがD5前後に変化するため、一般男性向けの重量のドライバーがシニア向けの重量のドライバーに変わり、さらにヘッドバランスが重くなりすぎて振りにくくなるということになります。

一般的なグリップの重量は50g前後です。同じグリップでも±2g前後は誤差の範囲内とされています。また、軽いグリップは20g超から、重いグリップは80g超というものまであり、重量が変わると太さ(厚さ)も変わりますので、全体的なバランスを考えながらグリップを選ぶことが重要となります。

グリップへの表記例

一部のメーカーのグリップには、「太さ」「バックラインの有無」が表記されているものもあります。グリップシェアNO.1のGolf Prideのグリップはグリップの先端の裏側にグリップのサイズが表記されています。例えば、メンズで内径58でバックライン無しのグリップはM58R(Rはラウンドの意味でバックライン無しを表現)となり、レディースで内径62でバックライン有りのグリップはL62Xと表記されています。

パターグリップ

パターもグリップの重さや太さを変えることでプレイに大きな影響を与えます。また、クラブ用グリップよりも形状のバリエーションが豊富なため、「手の大きさ」「スイング」「握りやすさ」「交換後のバランス」を考慮して選ぶようにしましょう。

グリップ交換で使用する小物

ゴルフクラブのグリップの交換で使用する小物(グリップを除く)を紹介します。

グリップ交換専用カッター

交換前のグリップを外す時に使用します。慣れてくると業務用カッターで代用もできますが、最初はグリップ交換専用カッターを購入しましょう。

グリップ交換専用カッター
ライト G-706 グリップカッター
サイズ:110×30mm
メーカー希望税込価格:1,100円

©golflite.co.jp
©golflite.co.jp
©golflite.co.jp
両面テープ

グリップをシャフトに固定するために使用します。交換前のグリップを外した後にシャフトに巻き付けて使用します。グリップ交換の途中で不足することがないよう交換する本数よりも多めのテープを購入しましょう。

両面テープ 幅2㎝×長10m(らせん巻・縦巻でも14本交換できる長さです)
ライト G-85 グリップ用両面テープ 10m
サイズ:0.15m厚×20mm幅×10m巻
メーカー希望税込価格:550円

©golflite.co.jp

両面テープ 幅2㎝×長30m(らせん巻・縦巻でも14本が3セット交換できる長さです)
ライト Z-85 グリップ用両面テープ 30m
サイズ:0.13厚× 20㎜幅× 30m
メーカー希望税込価格:1,815円

©golflite.co.jp
交換用溶液

グリップを挿入する時の潤滑液として使用します。グリップ交換の途中で不足することがないよう交換する本数よりも多めの溶液を購入しましょう。

交換用溶液 180ml (通常使用で14本~21本が交換できる量です)
ライト G-244 グリップ交換溶液 180ml(両面テープ3本付き)
メーカー希望税込価格:935円

©golflite.co.jp
©golflite.co.jp
©golflite.co.jp
©golflite.co.jp

交換用溶液 480ml (通常使用で39本~58本が交換できる量です)
ライト G-398 グリップ交換溶液 480ml
メーカー希望税込価格:2,200円

©golflite.co.jp
©golflite.co.jp
パーツクリーナー

シャフトに残った古い両面テープを取り外した後のシャフトの掃除、グリップ交換後のはみ出た交換用溶液を拭き取る際に使用します。ゴルフクラブの汚れ落としにも使用できます。

呉 パーツクリーナー プラスチックセーフ 3021
内容量:420ml
成分:高純度石油系溶剤
メーカー希望税込価格:オープン価格

©kure.com
キッチンペーパー

パーツクリーナーで拭き取る時に使用します。

はさみ

両面テープをカットする時に使用します。

ドライヤー

グリップを取り外した後にシャフトに残った両面テープの粘着が強くて取り外しにくい場合に使用します。

グリップ交換の手順

手順
グリップ交換するゴルフクラブをピックアップします。

ゴルフクラブのグリップの状態を確認し、「滑りやすいグリップ」「削れているグリップ」を中心に消耗しているグリップのゴルフクラブをピックアップします。

スタッフ

ゴルフクラブのグリップ交換でグリップの素材や太さを変えると「交換したクラブ」と「交換していないクラブ」で握った感じや振った感じが変わってしまい、スイングした時に違和感が発生します。
例えばアイアンのグリップを交換する時はすべての番手を交換するといったように、交換後のゴルフクラブのグリップの状態を想定した上で交換するゴルフクラブを決めると良いでしょう。

手順
交換するグリップと使用する小物を購入します。

「グリップ交換するゴルフクラブの本数分のグリップ」「グリップ交換専用カッター」「両面テープ」「交換用溶液」「パーツクリーナー」を購入します。

手順
ゴルフクラブからグリップを取り外します。

グリップ交換専用カッターで手や体を切らないようシャフトの中間あたりを利き手の反対側の手で持ち、グリップのエンド側を体の反対に向けます(クラブのヘッドを体に近づけます)。

グリップ交換用カッターの刃をグリップの先端側にシャフトを傷つけないように浅めに入れて、グリップのエンド側に向かってグリップをカットします。

グリップ交換専用カッターの刃が自分の体・手に向かないようにします。ゴルフショップのスタッフも大勢が何針も縫う怪我をしています。必ず刃を自分の体から遠ざける方向に向けて動かします。

カットしたグリップの先端側を利き手で持ち、グリップの手元側に引っ張りながら取り外します。

手順
古い両面テープやシャフトに残った汚れを取り除きます。

グリップを取り外した後にシャフトに残った古い両面テープを取り外します。残った両面テープのカスや汚れはパーツクリーナーを使用してキッチンペーパーなどで拭き取ります。
※両面テープの粘着が強くて取り外しにくい場合はドライヤーを使用して両面テープを温めながら少しづつ取り外します(温めすぎないよう注意します)。
※スチールシャフトの場合は業務用カッターを使用して削り取っても問題ありませんが、カーボンシャフトはシャフトを傷つけてしまうためカッターは使用せず、ドライヤーとパーツクリーナーを使用して根気強く取り外しましょう。

手順
シャフトに両面テープを巻きます。

手順4 が終わったゴルフクラブのシャフトのグリップ装着部分に、グリップのエンドをシャフトの縁から5㎜程度外に余裕を持たせた位置に合わせ、グリップの先端から上に10mm位の箇所に両面テープの先端を当てて両面テープをシャフトのエンドまで装着・折り返して(シャフトの裏側)グリップの先端から上に10mmのところまでの長さにカット・装着します。

グリップ・シャフト・両面テープの長さ
スタッフ

グリップ交換を一度に複数本行う場合は、手順4 が終わったゴルフクラブをシャフトの縁が揃うように一直線に並べ、グリップ装着部分にグリップのエンドをシャフトの縁から5㎜程度外に余裕を持たせた位置に合わせ、グリップの先端から上に1㎝位の箇所にマジックで印を付けると全てのクラブで両面テープを同じ長さで取り付けることができます。

スタッフ

両面テープはシャフトに斜めに巻き付ける方法(らせん巻)と、一直線に取り付ける方法(縦巻の往復)があります。斜めに巻き付ける方法は等間隔で巻き付けるのが難しいため、最初は一直線に取り付ける方が簡単です。

手順
グリップを挿入します。

手順5 が終わったゴルフクラブの両面テープの紙を取り、交換用溶剤をグリップの内部と両面テープに吹き付け、グリップの真上の目印をゴルフクラブの真上となるように合わせながら素早く挿入します。
※交換用材をグリップ内部に吹き付ける時は溶剤がグリップエンドの中心の穴から漏れないよう利き手の反対の指で穴をふさぐか、穴にティを差し込みましょう。

スタッフ

ゴルフクラブのヘッドをフェースが真っ直ぐになるように床と壁の角に付け、ヘッドを押し付けながらグリップを入れていくとグリップを真っ直ぐ入れやすくなります。

手順
グリップの長さと向きを調整します。

手順6 が終わったら、グリップのエンドがシャフトの縁まで入るようグリップエンドを地面に押し付けます。
スチールシャフトの場合は強く押し付けすぎるとグリップエンドが破損することがあるためあまり強く押し詰めないよう注意してください

スタッフ

交換したグリップの長さを未交換のグリップの長さに合わせ(伸ばしたり縮めたりする)、ゴルフクラブのフェースを真っ直ぐにしてグリップの真上の目印がゴルフクラブのシャフトの真ん中の延長線上となるように調整(バックライン有りの場合はグリップの真上に合わせた後に、クラブを裏に向けてバックラインが一直線かどうかを確認)します。

手順
グリップのエンド・先端とシャフトを拭きます。

手順7 が終わったら、パーツクリーナーとキッチンペーパーを使用して、はみ出た交換用溶液やシャフトの汚れを掃除して完成です。

スタッフ

交換したグリップの中の交換用溶液が乾くまで使用せずに乾かしましょう(5時間~半日)。

グリップの向き

自分でグリップ交換を行う場合は、グリップの向きを自分好みの向きに調整できます。

ゴルフクラブのフェースを真っ直ぐにしてグリップの真上の目印がゴルフクラブのシャフトの真ん中の延長線上より左側に挿入した場合は一般的に「ヘッドが開いている」「スライスグリップ」といい、逆に右側に挿入した場合は「ヘッドが閉じている」「フックグリップ」といいます。

まとめ

今回はゴルフクラブのグリップ交換の手順と使用する小物を解説しました。

経年劣化したグリップを使用し続けることでプレー中に滑ってゴルフクラブが飛んでしまった、摩耗したグリップを使用し続けることで手が痛くなった、スイングがおかしくなったといったことが起こりかねません。グリップの状態が気になった場合は早めにグリップ交換を行いましょう。

よかったらシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次